仕事帰りでも慌てずに。通夜、葬式の服装マナーを男性、女性別に解説
お通夜、葬儀、告別式の違いは?
簡単に説明すると、「葬儀・告別式」は通常の葬式において2日目に行われる儀式で、「通夜」はその前日の夕方〜夜に行われるもの。通夜は故人と関係性の深い人たち(親族、親しい友人)が、葬儀の前夜に故人との時間を過ごし、別れを惜しむことが主な目的です。また一連の流れで行われ、一括りに「告別式」と呼ばれることもあるため同一視されやすいのが「葬儀」と「告別式」。「葬儀」は遺族や親しい友人が故人とのお別れを行うことを目的としているのに対し、「告別式」は一般参列者向けのお別れの儀式となります。一般的には通夜→葬儀→告別式といった順で執り行われます。
仕事帰りなど、急な参列の場合も多いお通夜の服装マナー
一般的に知られている葬儀の服装は「喪服」ですが、訃報は突然やってくるもの。通勤時には喪服を持ち合わせておらず、一旦家に帰って着替える時間もないという場合がほとんどでしょう。では、急な参列の場合どのような服装が適切なのでしょうか?以下で詳しく解説していきます。
地味な色であれば、スーツや平服(普段着)でもOK!
急な不幸で仕事場から直接、葬儀会場に向かうような場合は、黒や濃紺、ダークグレーといった地味な色のスーツや平服であれば喪服でなくともOK。男性の場合はビジネススーツが略喪服とされているので、色が地味であればそのまま駆け付けても問題ありません。女性の場合は地味な色のスーツやワンピース、アンサンブルなどを着用しましょう。
「平服」=「カジュアルな服」ではない
「平服」の言葉の意味は「普段着」ですが、法事では「略喪服」のことを指します。この場合の平服は本当の普段着ではなく、“本来なら正式な喪服で参列するが、そこまでの服装でなくとも良い”という程度のニュアンスと捉えましょう。この記事の中でも平服で葬儀に参列する場合のコーディネート例を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
小学生、中学生、高校生はどんな格好で参列するべきなのか?
学生の場合は学校の制服が礼服に当たるので、特別な喪服を用意する必要はありません。制服であれば、黒や白以外の色や柄があっても気にせず着用してOK。ただしくるぶし丈のソックスなど、肌の露出が多くなることは避けましょう。制服がない場合はカラフルな色、サテンなどの光沢のある生地や柄を避け、モノトーンや濃紺、深いグレーなどのダークカラーでシンプルな服を選ぶといいでしょう。また乳児であれば、ダークカラーでなくてもベージュや水色、スモーキーグリーンなどの落ち着いた色でも大丈夫です。ただし派手な装飾(キャラクターなどの目立つ柄や大きなフリルなど)や、おめでたい色と見られる場合もある赤や白は避けた方が無難です。
喪服は着てもいいの?
基本的に予期せぬ形で訪れる通夜に喪服を着ていくのは、まるで予想して準備していたかのように思われるため、マナー違反であるという説を聞いたことのある人も多いのでは。そういった風潮があった時代もありましたが、現代ではお通夜まで時間が空くケースも多く、通夜のみの参列の人もいるので、喪服での参加は決して失礼には当たらなくなってきています。
親族側は喪服を着用するのが一般的
一般の参列者であれば、“訃報を聞いて駆け付けた”という意味合いからスーツや平服での参加でも問題はありませんが、参列者を受け入れる立場である親族は、喪服を着用することが望ましいとされています。
突然の訃報を受けた場合でも、ネクタイやストッキング、靴下は黒を用意して
服以外の小物類は、黒でまとめるのが基本。最近では黒ネクタイや黒ストッキングに加え、袱紗や香典袋なども駅の売店やコンビニ、100円ショップなどで調達できるので、用意してから向かいましょう。
殺生を連想させる毛皮製品、革製品や、光沢のある素材の鞄はご法度
女性は黒色・無地・布製・小さめのバッグが基本です。ツヤツヤとしたエナメルや殺生を連想させるクロコダイルなどの型押しデザイン、ファー付きのバッグ、ブランドのロゴが大きく入ったものは避けてください。会社帰りでどうしても難しい場合は、コンビニや100円ショップで黒や紺などの暗い色の紙袋を購入し、その中にバッグを入れて参列するというのも手です。一方男性は、バッグを持たないのが一般的。会社用のバッグは近くのコインロッカーに預けるか葬儀場のクロークに預け、大きなバッグを持ち込まないようにしましょう。
葬式の服装の基本的なマナー
葬儀・告別式は喪服で参加するのが基本。ですが、その喪服にも種類があるのをご存知ですか?喪服というのは「喪に服す」という意味を持つ故人への弔意を表す服装で、「正喪服」「準喪服」「略喪服」と3種類に分けられています。「正喪服」は最も格式の高い喪服で、喪主や親族など葬儀の主催者側が着用する和装やモーニングスーツはこれに当たります。「準喪服」は一般的な喪服で、ブラックスーツやブラックフォーマルなどの弔事で最も幅広く着られるフォーマルウェア。準喪服よりも格の下がる「略喪服」は通夜や弔問で参列者が着る服で、地味な色のダークスーツやワンピースなどの平服を指します。ですが最近では、葬儀の簡略化やお通夜のみに参加する人が増えたため、喪主や親族、参列者全員とも「準喪服」を着るのが一般的になっています。
季節によって気をつけるポイントは?
夏の参列でも上着は必須!暑さをしのぐ工夫を
夏の葬儀は暑く、真っ黒の喪服は熱がこもるので上着を脱ぎたくなってしまいますが、体調不良などの特別な理由がない限り、ジャケットを着たまま参列するのがマナーです。薄手で風通しのよい夏用の喪服を用意したり、ストッキングを薄手のものにするなどして暑さ対策を。最近は接触冷感や熱を吸収しにくい特殊な生地を使用した喪服もあるので、暑さに弱い人はそういった高機能素材を検討するのもおすすめです。
冬はコートやマフラーなどにも注意!
寒い時期には防寒対策が必要不可欠ですが、アイテムの選び方には注意が必要です。殺生に結び付くような毛皮のコートやファー、レザージャケットはNG。表面に光沢のあるダウンジャケット、ボタンや金具が金や銀の色になっているのコート、派手な色(裏地も含め)も避けるのが無難です。装飾のないシンプルなデザインで、落ち着いたダークカラーのものを選びましょう。
【女性】喪服以外の服装で参列する際のポイント
黒、グレー、紺などの落ち着いた色味のワンピースやスーツを
平服は正喪服や準喪服と比べて自由度が高いですが、基本的なマナーは喪服と一緒。ただし黒でなくても、落ち着いた色であれば紺やダークグレーでも問題ありません。女性の平服の定番は、ワンピースやアンサンブル。スカートは短いものを避け、椅子に座った時に膝が隠れる長さを基準に選ぶと安心です。法事では、肌の露出を抑えることもマナーのひとつ。タイツだとカジュアルなイメージになるので、30デニール以下の薄手の黒ストッキングを着用しましょう。
ジャケット代わりにカーディガンを羽織ってもOK
ワンピースなどに合わせてカーディガンを羽織るのも、品が良くておすすめです。色味は全体のトーンに合わせたダークなカラーをチョイスして。ワンピースはストンとした細身のシルエットで、マットな質感のものがベストです。中でも七分袖のワンピースは季節を問わず着用できるので、一着持っておくと安心。さらに伸縮性のある生地やシワになりにくいポリエステル素材を選べば、長時間の法事でも疲れにくく一日中きちんとした雰囲気をキープできます。
女性の場合、白シャツはNG!
男性が葬儀に参列する際には、スーツの中に白シャツと黒ネクタイを着用するのが一般的ですが、女性の場合は異なるので注意が必要。学生や子ども以外の女性は、ブラウスやシャツは黒色を着用するのがマナーとなります。そして葬儀ではなるべく肌を見せないのが決まり。シャツのボタンは一番上まで留め、カットソーであればなるべく首元の詰まったものを選ぶのが良いでしょう。
メイクはナチュラルに。アクセサリーはパールを選んで
葬儀では服装と同様にメイクにも節度が求められます。あくまでも主役は故人であるとする考えから、控えめで全体的に色味の薄い「片化粧」といわれるメイクが基本。しかし、ノーメイクはマナー違反。故人への哀悼を表すためにも、最低限の身だしなみは必須です。ファンデーションはツヤを抑え、チークやアイシャドウは基本的には使わないか、肌の色に近いナチュラルカラーを選ぶのが無難です。アクセサリーをつけるならパールを選びましょう。本来、結婚指輪以外は身に着けないのがマナーとされていましたが、真珠は控えめで「涙の象徴」として悲しみを表すとされ、お悔やみの場でもつけて良いと言われるようになりました。注意が必要なのは、必ず一連のデザインを選ぶこと。二連のネックレスは「不幸が重なる」ことを連想させるので、弔事では厳禁です。形も粒が大きすぎず、丸に近いものを選びましょう。またヘアスタイルは、清潔感が第一。髪の長い人は、落ち着いて見える低めの位置で結ぶのがベターです。
葬儀にふさわしい靴は、無地の黒パンプス
弔事では、足元にも気を配って。葬儀に適しているのは、黒色で本革や布製などの光沢感がない、プレーンなデザインです。基本的にはパンプスで、オープントゥ、サンダルなど肌が出るものはNGとされています。またヒールの形にも注意。ファッション性のあるウェッジヒールやピンヒールは控え、太めで3〜5cm程度の高さのヒールを選ぶと良いでしょう。カツカツと音のしない、ゴム製のヒールがおすすめです。
パンツスーツはマナー違反ではない?
喪主や遺族、親族でない参列者であれば着用が可能です。ただしパンツスーツは「略喪服」に当たるので、正式な喪服が必要なシーンでは着用できません。喪主の人から「平服で」と言われていない限りは、急なお通夜で間に合わない場合のみ、と覚えておきましょう。
妊婦さんは無理のない範囲で参加を
妊娠中の女性が喪服を選ぶ場合に最も重視したいポイントは、動きやすさと快適さ。妊婦用の喪服や光沢のないゆったりとしたデザインのワンピースを選びましょう。お葬式は長時間行われるため、無理は禁物。お香の香りなどで気分が悪くなることもあるので、体調が悪くなったら無理に参列せず、自身の体を優先しましょう。室内の冷房対策のために、カーディガンなどの羽織物を持っておくと安心です。
【男性】喪服以外で参列する際のポイント
ダークスーツを選ぶのが無難
男性は黒やネイビー、濃いグレーなどのダークカラーのスーツやネクタイが基本です。ジャケットの中は無地の白シャツを選びましょう。またお葬式では、光り物がNG。スーツ、ネクタイともに光沢のある生地は避け、小物も光が反射するようなバックルの付いたベルトやエナメルの靴は選ばないようにしましょう。服は黒以外でもOKですが、靴下と靴は黒を選ぶのが無難。靴は金具なしでできれば紐のあるデザインが望ましいとされています。
仕事帰りや急遽参列するケースも多いお通夜は、マナーに準じた平服を身に着けて、故人に最期のお別れを告げましょう
葬儀では皆、故人の逝去を心から悼んでいます。参列者の思いやお別れの場を大切にするためにも、正式な喪服で参加できない急な葬儀の場合でも最低限のマナーは必須。いざという時に慌てないように、今回ご紹介した内容をぜひ参考にしてみてくださいね。
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