

「身幅」とはどこ?
意味やアイテム別の洋服の測り方を徹底解説
洋服の「身幅」(身巾)とは、どこのサイズのこと?
洋服の「身幅」は、左右の袖の付け根部分である両脇下を結んだ長さを指します。読み方は「みはば」。「身巾」とも書き、意味は「身幅」と同じです。英語だと「Width」、もしくは「Body Width」と表記します。体の横幅のことなので、着用時のフィット感を知りたいときに役立ちます。
着物の場合は、身頃(みごろ。襟や袖などを除いた、体前後を覆う部分の総称)の幅を指します。また、エプロンの場合は「脇幅」(わきはば)と表記されることもあり、「脇幅」とは左右の腰ひもの縫い目から縫い目までの長さを指します。
今回は、一般的な衣服の左右の脇下から脇下までの長さを示す「身幅」について解説します。
サイズ選びに欠かせない、その他の部分の用語もチェック!
アウターやトップスのサイズ選びには、「身幅」以外にも長さを知っておきたい部分があります。似たような用語もあり混同してしまいがちですが、しっかり違いを知って失敗しない洋服選びに活かしていきましょう!
「着丈」とは
「着丈」(きたけ)とは、洋服の後ろ首の付け根中心(バックネックポイント)から裾までの長さを指します。襟やフード、リブ部分などは含みません。Tシャツなど、襟まわりにリブが施されている場合、リブは含みません。リブの下から裾まで測定した数値が「着丈」です。
「身幅」と似たような用語で「着幅」(きはば)があります。「身幅と着幅の違い」に混乱する場合もありますが、「着幅」は「着丈」のことです。
「身幅」=洋服の横の長さ、「着幅」=洋服の縦の長さ、を表すと覚えておくとわかりやすいでしょう。
「身丈」とは
「身丈」(みたけ)とは、首の横の付け根から裾までの長さを指します。襟まわりにリブが施されている場合、リブも含みます。
間違えやすい「着丈」との違いは、「着丈」は「背面で測り、リブを含まない」のに対し、「身丈」は「前面で測り、リブを含む」ことです。
「肩幅」とは
「肩幅」とは、左肩の付け根から右肩の付け根までの長さを指します。自分の体型に肩幅が合っていないと、着心地や見た目に影響することも。小さすぎると窮屈になってしまい、大きすぎるとルーズでだらしない印象を与えてしまいます。
「胸囲」とは
「胸囲」とは、バスト部分をぐるりと一周した長さを指します。「身幅」を2倍にして表記されることもあります。特に決まったルールはなく、オンラインショップによっては、「身幅」と「胸囲」のどちらか一方しか表記されないこともあります。「身幅」と「胸囲」が混乱してしまったら、「身幅」は平面、「胸囲」は立体で測った長さと覚えておくと間違えないでしょう。
特にバストが大きい人は、ジャケットやコート、シャツ、カーディガンなど、フロントを閉めて着用するアイテムを選ぶ際は、必ず「身幅」または「胸囲」のサイズを確認しましょう。
身幅の測り方を詳しく解説!
「身幅」の測り方には2パターンあります。洋服の実寸を測る場合と、自分の体を採寸する場合です。どちらの場合も、1m以上ある裁縫用のメジャーを用意しましょう。
洋服の実寸を測る場合
洋服を床やテーブルの上など、平らな場所に広げて置きます。凸凹していたり、洋服を十分に広げられないような場所では正確に測定できません。洋服にシワが寄っている場合は、測る前にアイロンをかけておくとベター。
測る準備ができたら、袖の付け根部分である左脇下から右脇下を結ぶ直線距離を測ります。
自分の体を採寸する場合
「身幅」を自分の体から採寸する場合は、「胸囲」を測ります。「胸囲」といっても、男性と女性で測る場所が違うので注意が必要です。測るときは、なるべく薄めのインナーを着て、メジャーはきつく締め付けないようにしましょう。
まず肩や腕の力を抜いて腕を下ろし、自然な立ち姿で直立します。男性は両脇の付け根を通るように、女性はバストトップを通るように、水平にメジャーを回して測ります。
正確に採寸するには、できれば誰かに測ってもらうのがベストですが、もし一人で採寸する場合は、姿見など全身が映る鏡を用意すると測りやすいでしょう。鏡を見ながら、メジャーが水平になっているか確認しましょう。
「胸囲」が測定できれば、「胸囲÷2」で「身幅」が算出できます。
アイテム別! 「身幅」の測り方を解説
Tシャツやシャツなどのトップス、アウター、ワンピースなど、アイテム別に「身幅」の測り方を紹介します。どのアイテムも、すべて平置きで1m以上ある裁縫のメジャーを使って測定しましょう。
スーツなどのジャケット
ジャケットの身幅を測る場合、両脇下を結ぶ直線距離を測ります。ウエストがシェイプされていたり、ボクシーなシルエットだったりしても、測る部分は左右の脇下を結ぶラインです。
スーツなどのジャケット類のサイズ選びは、どんなふうに見せたいかという印象と、中に合わせるインナーによって変わります。
例えば、知的に見せたいのであれば、ジャストフィットのジャケットでスマートに。逆に、インナーにパーカを仕込んだカジュアルなスタイリングであれば、脇部分が窮屈にならないように少し大きめのサイズを選ぶようにしましょう。
Tシャツ、シャツなどのトップス
Tシャツ、ニット、シャツ、ベスト、パーカなどのトップス類も、両脇下を結ぶ直線距離を測ります。シャツはシワになりやすいので、できればアイロンをかけてから測定するのが望ましいです。両脇下の縫い目から縫い目までをまっすぐ測るようにしましょう。
またTシャツやニットは、生地の厚さや伸縮性によって着心地が変わりがち。生地が厚手の場合は体にフィットしすぎると着心地が悪くなってしまうので、2~5cmくらい少しゆとりのあるサイズのものを選ぶのがおすすめです。
ワンピース
ワンピースも、両脇下を結ぶ直線距離を測ります。シャツワンピース、キャミソールワンピース、フィット&フレアシルエットのワンピースなど、デザインやシルエットが豊富なワンピースですが、測る場所は必ず左右の袖の付け根から付け根までの長さです。身頃の一番細い部分や太い部分ではないので、注意しましょう。
一枚でスタイリングが完成するワンピースこそ、フィット感が重要です。オフィスシーンならジャストなサイズ感で好印象に、プライベートシーンならゆったりサイズでリラクシーになど、シーンやイメージに合ったサイズ選びを楽しみましょう。
コート、ダウンなどのアウター
両脇下を結ぶ直線距離を測ります。コートやダウンなどのアウター類もスーツなどのジャケット類と同様に、サイズ選びは見せ方と合わせるインナー次第で異なります。
特に冬のスタイルにおいてアウター類は主役ともいえるので、きれいめに見せたいのか、カジュアルに見せたいのかで、選ぶサイズが変わってくるでしょう。レイヤードすることを考え、少し余裕を持たせたサイズ選びがおすすめです。
正確な「身幅」を把握して、オンラインでもショッピングを楽しもう
オンラインショップでは試着ができない分、「サイズが合わなかった」という悲劇が起こることも。S・M・Lやフリーサイズ表記であっても、ブランドによって基準となるサイズ感が異なり、それが落とし穴にもなっています。特に、洋服の横幅である「身幅」が自分の体型に合っていないと動きにくかったり、野暮ったく見えてしまったり……。サイズ選びは、スタイリングの洗練度を左右する重要なポイントです。
オンラインショップでは、モデルやスタッフが着用している画像や購入者のレビューが掲載されています。それらを参考にするのも有効な手立てです。
正しい測り方で正確な「身幅」を知っていれば、もっともっとオンラインショップでの買い物が楽しくなるはずです!
※モデルおよび写真画像の商品は一部欠品および品薄になっている場合があります。あらかじめご了承ください。